サッカーでは、40歳以上になると「シニア」というカテゴリがあります。
そこで活動する多くのシニアプレイヤーたちは、きっとこんな悩みを抱えていると思います。
足が絡む
ボールが飛ばない
試合中の動き方が分からない
交代要員で出場時間が短い
etc…
ちなみに、これはシニアサッカーを始めた当初の筆者です(笑)
私は当時、こんな自分を情けなく思い「40歳からでもどうやったらサッカーが上手くなるか?」考えてトレーニングしました。
結果として、執筆時点では所属チームでスタメン&フル出場しています。
所属チームは30人近く在籍し、県シニアサッカーリーグ(40歳以上)で上位1/3くらいの順位なので、決してレベルが低いチームというワケではありません。
私が今在籍してる県リーグは約40チーム、1,000人以上がJFAに選手登録してます。
そこから推計すると、シニアサッカーだけでも全国で数万人くらい競技人口がいると思います。
それだけいれば、私と同じ悩みのシニアプレイヤーもきっと多いと思って、この記事を書くことにしました。
この記事は、シニアサッカーを始めたおじさんプレイヤーが、少しでも上手くなって試合で活躍して、サッカーを楽しむために書いています。
そのため、県リーグ上位やシニア全国大会を目指す競技志向の人にとっては非常にぬる〜い内容ですのであらかじめご了承くださいm(_ _)m
40歳から始めるシニアサッカー
40歳からでもサッカーは上手くなる?
結論から言えば、しっかりトレーニングをすれば40歳からでも、というより何歳からでもサッカーは上達します。
幸いなことに、最近はサッカーに関する書籍や動画がとても豊富にあります。
現役・元プロサッカー選手が発信する非常に有益でレベルの高い情報もたくさん出ています。
こういったコンテンツは本当に勉強になるものが多いです。
自分のレベルに合ったトレーニング方法を見つけていけば、40歳を過ぎていようといくらでもサッカーは上達できます。
「40歳から」のサッカーの上達法ってあるの?
しかし、これだけ情報が溢れていても、「40歳以上」というシニア世代に目線を合わせてくれた情報は案外少なかったりします。
こんなご意見もありそうですが、それは半分正解で、半分不正解です。
というのも、40歳を超えてくると、何もメンテしなければ想像以上に肉体が衰えています。
また、一般的に40歳以上となると、仕事や家族などの都合で忙しい年代です。
サッカーに使える時間も限られ、若い頃のように一心不乱にトレーニングするわけにもいきません。
そのため、若い世代が目指すサッカーと同列に考えてトレーニングするのはちょっと違ってくるワケです。
そこで、40歳からサッカーを始めて当初まったくダメダメだったレベルから、シニアチームのレギュラーとしてプレーできるようになった私の経験から、
・40歳以上
・衰えつつある肉体
・限られた時間
こんなシニア世代でも効率的にサッカーが上手くなる方法があったらいいなとと思った次第です。
40歳からのシニアサッカーで上達するために最初にやる3つのこと
まず、40歳からシニアサッカーを始める方は、無目的に闇雲に練習するのは絶対ヤメましょう。
おじさんプレイヤーが限られた時間で効率的にサッカーを上達するためには、「理詰めで、無駄なく、効率的にトレーニング」が重要です。そしてあとは継続です。
仕事と同じくPDCAです(^^)
そこで、トレーニングする前に、まず最初に以下の3つに取り組んでみてください。
1.サッカーの「パフォーマンスピラミッド」を理解する
2.自分の現状と課題を知る
3.課題に対して目標を設定する
詳しく説明していきます。
1.サッカーの「パフォーマンスピラミッド」を理解する
サッカーに限らずあらゆるスポーツで取り入れられている考え方がこの「パフォーマンスピラミッド」です。
①基礎体力
②技術
③戦術
パフォーマンスピラミッドとは、スポーツの個人パフォーマンスはこの3つで構成されているという考え方です。
シニア世代がサッカーを上達するためには、このパフォーマンスピラミッドを理解したうえで「今、自分は〇〇〇を鍛えている」と意識してトレーニングをすることが超重要です。
以下、一つずつ分解していきます。
①基礎体力
ここでは「総合的な運動能力」と定義します。
例えば、
・持久力
・瞬発力
・筋力
・体幹力
・走力
・心肺能力
・柔軟性
などです。
基礎体力はどんなスポーツでもベースとなるので、めちゃくちゃ重要です。
どんなにサッカーの技術が高くて、戦術知識に長けていても、この基礎体力が無ければ実戦では使い物になりません。
実は、シニアサッカーで活躍したいなら、基礎体力レベルを上げるだけも十分なくらいです。
シニアサッカーでは誰もが基礎体力があからさまに低下しています^^;
あなたのチームに、こんなプレイヤーはいませんか?
「上手いけど全然走らない(or走れない)」
「攻めにあがったら自陣に戻ってこない」
「ボール奪われたのに歩いてる。ディフェンスしない」
etc…
極端な話をすると、シニアサッカーなら、この基礎体力を向上させるだけで圧倒的にまわりと差別化できます。
「ちょっとくらい下手でもたくさん走ってくれる味方がいると助かる」というのがシニアサッカーの実情でもあります。
②技術
ここでは「ボールコントロール力」と定義します。
例えば、
・パス
・シュート
・トラップ
・ドリブル
・ヘディング
などです。
思い通りにボールを蹴る、止める、運ぶ、こういった技術力が高い人ほどボールが集まりやすくなるので、試合で活躍する機会が増えます。
ただし、技術力はサッカー経験者と大人になってから始めた人では大きく差が出ますし、そうでなくてももともと個人差が出やすいです。
また、技術力は反復練習して実戦経験も積むなど、長い時間をかけなければ向上しません。
40歳超えてくると、日頃からボールを使ってトレーニングする時間と場所を確保することすら難しいはずです。
そういう意味では、シニアサッカーの場合は時間の少ない人ほど技術トレーニングの優先度は下がると考えていいでしょう。
③戦術
戦術には個人戦術とチーム戦術があります。
今回は個人パフォーマンスに焦点を絞っているので、「個人戦術」と定義します。
例えば、
・ポジショニング
・体の使い方
・コーチング
・味方との連携
などです。
最近は「サッカーIQ」なんて呼ばれたりしています。
思考力、いわゆる脳みその部分ですので、このサッカーIQが高い人は、試合の戦況を見ながら合理的に動けるので「プレーの質」が高くなります。
個人戦術は常に意識して考えながらプレーすることで向上していきます。
シニアサッカー世代はこの「サッカーIQ」を高めることで動きが省エネできるようになるので、ぜひ鍛えるべきです。
最近はYouTubeで優良な情報がたくさんありますので、そういった動画を見て勉強できます。
2.自分の現状と課題を知る
シニア世代となると、一般的に体力がかなり衰えています。
「昔やってたから」という理由でいきなりサッカーを始めて、大きな怪我をしてる人が大勢います。
まずは自分がどれくらい動ける体力があるのか、「自分の現状を知ること」が第一に重要です。
そして現状を把握したら課題を設定します。
課題を設定した方が、トレーニングを効率的にできるからです。
ただ、課題といってもあまり堅苦しく考えず、
「試合でできなかったこと」
「試合でミスしたこと」
「試合中にキツいと感じること」
etc…
この辺をまずは気楽に洗い出してみましょう(^^)
例えば、40歳でシニアサッカーを始めた当初の私は以下が課題でした。
【当時の自分の現状】
①基礎体力面
・試合で15分プレーすると体力が限界
②技術面
・キックが不正確
③戦術面
・味方と声がけして連携できていない
こんな感じです。
3.課題に対して目標を設定する
課題に対して目標を設定すると、格段にサッカーが面白くなります(私はそうでした)。
目標は「低く」「小さく」設定することがオススメです(^^)
その方が達成感が早く得られてモチベーションUPにつながります。
例えば、上述の課題に対して私はこんな感じで目標設定していました。
①基礎体力面
・試合で15分プレーすると体力が限界
→まず前半25分走りきる体力をつける
②技術面
・キックが不正確
→試合中に狙ったパスを一本成功させる
③戦術面
・味方と声がけして連携できていない
→まずポジションの近い人に声がけする
シニアサッカーになると、気分転換のために参加したり、ゆるーくボールを蹴って楽しければ十分という人がほとんどのはずです。
「堅苦しく目標決めたり、課題を設定するなんて面倒だよ」と思う人も多いでしょう。
そんな中でこのページにたどり着いた方は、きっと「サッカーを上手くなりたい」と思っている人だと思います。
ぜひ自分の課題と目標を見つけてセットで設定してみてください。
そのうえでトレーニングや試合に取り組むだけで、飛躍的にサッカーが上達します。
今回は少し抽象的なことを書きましたが、40歳から始めてシニアサッカーが上手くなるための具体的なトレーニング方法もこれからご紹介していきます。
今回は以上となります。